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平凡54歳会社員の資産と負債

 筆者は今年54歳になるサラリーマン。バブル崩壊直後の1992年に大学卒業後22歳で就職し、転職することなく現在に至ります。勤務先の会社は東京に本社を置くとある中堅メーカーで東京証券取引所のプライム市場に上場しています。会社からは課長の役職を任され年収は直近で750万円です。20歳後半のときに同い年の妻と結婚し30歳半ばに子を授かって以来三人で暮らしています。かつては妻も働いていましたが子を授かってからは専業主婦になりました。住まいは埼玉県のとあるベットタウンの分譲マンションです。新築で購入したもののすでに20年以上経過しています。  過去の記事で退職金を試算したところ、筆者の退職金は厚生労働省が公表した調査結果の平均値とほぼ同じでした。このことからも分かるように筆者はどこにでもいるような平凡なサラリーマンです。仕事ぶりは特筆すべき点など何もなく、ただコツコツと仕事をこなす毎日です。趣味は音楽鑑賞や読書とこれまた平凡。妻も全身ユニクロで着飾るようなことはなく、とても地味な生活スタイルです。夫婦共通の趣味は特にないのですが、最近は株式などの投資話で盛り上がったりします。こんな平凡な世帯ではありますが、定年退職まで数えるほどになりますと定年後の老後資金を心配するようになりました。そこで現在の資産と負債がどれくらいあるのか一覧にまとめてみました。 54歳時点の資産と負債の一覧  自宅マンションを含めた資産合計は6,120万円、その内金融資産は2,820万円です。金融資産の内訳は、現預・預金が300万円(11%)、保険が1,020万円(36%)、株式が1,450万円(51%)、その他が50万円(2%)でした。自宅マンションの時価3,300万円は、マネーフォワードという家計簿アプリに登録し提示された参考価格です。負債は自宅マンションを担保とした住宅ローンで、その残高は970万円です。金融資産から負債を引いた純金融資産は1,850万円で、野村総合研究所が公表した「純金融資産保有額の階層別にみた保有資産規模と世帯数」の5階層ピラミッドでいえば底辺にあたるマス層(3,000万円未満)になります。先に述べた通りの平凡なサラリーマンですからマス層は当たり前ですね。  金融広報委員会の「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和4年)」によれば、金融資産保有世帯の

実験、人気投信10本の運用成績【1】

 2023年1月初め、信託報酬0.2%以下の低コスト投資信託の中から純資産残高の上位10本に1,000円づつ投資しました。また、同じ投資信託10本を毎月月初に100円積み立てる設定にしました。低コストの人気投信を同じ日に一括投資したら、あるいは毎月つみたてたらどんな様子になるのか興味があり、少額ながら身銭を切って実験しています。  投資対象の投資信託は、米国株が3本(純資産合計:約3兆円)、全世界株が3本(純資産合計:約1兆円)、先進国株が3本(純資産合計:約1兆円)、そしてバランスファンドが1本の合計10本です。なお、新興国株と日本株の2本を参考銘柄として加えてあります。人気トップ10には入りませんが、筆者はこの2本の成績にとても興味があります。  実験開始から1ヶ月が経過しました。2023年1月末日の成績は次の通りです。開始から1ヶ月しか経過していないため、一括とつみたての成績に差はありません。すべての銘柄が4%~5%ほどのプラスの成績でした。1ヶ月の成績など長期的には無意味ですが、幸先がいいのは嬉しいことです。 一括投資(2023年1月初めに1,000円) つみたて投資(2023年1月から毎月月初に100円)

驚愕、社員持株会は質屋だった

 筆者が勤務する会社には社員持株会があります。社員持株会とは、社員が毎月の給与や賞与から一定の金額を継続的に拠出して勤務先の会社の株式を取得し、社員の資産形成を目的とした制度です。上場会社の場合、社員持株会を経由すれば原則インサイダー取引から除外され、安全に勤務先の株式を保有できます。また自社の株式が値嵩株であっても、毎月少額の資金をつみたてて購入することが可能です。一方で非上場会社が社員持株会を設けるのは上場準備中の場合が多く、IPOにともなう値上がり益を社員に還元する狙いがあります。上場・非上場いずれの場合も資金の拠出時に会社から奨励金が出る場合があり、福利厚生の側面を持ち合わせています。そして会社側から見れば安定株主の確保につながるため、会社と社員がウィン・ウィンの関係になります。このようにさまざまなメリットや意義を持つ社員持株会ですが、ある日この制度に裏の狙いがあることを知りました。  数年前、仕事の一環で勤務先の会社の株主名簿を見る機会がありました。上位株主には機関投資家や取引先、創業家に所縁のある個人が並びます。そのような中である役員(以後、役員A)に目が止まりました。役員Aは創業家とは無縁の純粋な従業員の出身です。資産家一族との噂もなく普通の庶民です。なのに異様なほど大量の株式を保有していました。仮にすべての株式を社員持株会で取得したとすれば、若いときから今まで毎月・毎賞与の上限まで拠出しないと到底不可能な株数でした。その瞬間、頭の中で新たなシナプスの結合を感じました。そうだったのか!そういうことかと。上場会社の役員になるような人は優秀な人ばかりです。ところがこの役員Aは上にも下にもYesマン。何を提案してもOKの返事しかしません。話すのが苦手で集会や会議での発言はゼロ。まったく害はないのですが付加価値を生んでいるとは思えない働きぶりで、通常なら課長職すら危うい人物だったのです。  結局、役員Aは個人財産のほとんどを勤務先の株式で保有しました。「卵は一つのカゴに盛るな」という格言が広く知られているように、資産運用の世界では分散投資が常識です。この常識に背を向け、役員Aは人的資本に加え金融資産のすべてを勤務先に集中投資しました。普通の人は絶対にやらない極めて危険な賭けです。人生の全てを賭けたといっていいでしょう。そして役員Aは見事賭けに勝ったのです。賭け

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